レトロゲーム小話11『たいまつ』(DQ)
ダンジョンはFC版ドラクエが一番怖かった
原因は「たいまつ」である。
一番初めに触れたRPGだからというのもあるが、やはりダンジョン内で暗闇に包まれる恐怖である。
まず、初めてダンジョンに入って恐怖する。
真っ暗で何も見えない。
入った時に十字キーを押して移動しようものなら、階段のところへ戻ってくるのもひと苦労である。
BGMがさらにたたみ掛けてくる。
そこで「たいまつ」を使うと、周囲が明るくなって、冷静さを取り戻し、探索することができる。
しかし、その「たいまつ」も探索していると照らす範囲が小さくなり、やがて元の暗闇に戻る。
6本まで所持できるが、初めてのダンジョンだと広さもわからないので、暗くなるまで使う。しかもリレミトがなければ、帰り道のことも考慮しなければならない。
たいまつが切れて、真っ暗なダンジョンに勇者ひとりは、絶望しかない。マップを理解していなければ、戻るのはほぼ不可能である。
それでも死にたくない
死ねば、所持しているゴールドが半分になる…それは上位装備への遅れを意味する。
あとは今までの稼ぎを捨てるリセットして、ふっかつの呪文を入れ直すしかない。
わりと低いレベルで到達できる『ガライの墓』で、この恐怖を体験した人も多いのではないだろうか。
ちなみにレミーラという「たいまつ」よりさらに範囲を照らせる呪文もあるが、呪文はMPを消費する。
ホイミのために少しでもMPは温存したい。
だからレミーラより「たいまつ」を選択する。
竜王討伐の時は、とくにMPを温存するために「たいまつ」使ったのではないだろうか。
ドラクエ2からは一定の範囲を表示されるようになったので、この暗闇の恐怖はない。
「たいまつ」のせいでFC版初代ドラクエのダンジョンは怖くなったと思っている……
おわり
著作等
※この話はXでウイッカが執筆したものを掲載しています
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