レトロゲーム小話2『勇者ロトの子孫、何人いたんだろう?』

2023年1月11日

初代ドラゴンクエストの主人公

勇者ロトの子孫、何人ぐらいラダトームの城に現れたのだろうか?

初めてプレイしたのは小学生の時だったが、そう感じずにはいられなかった。

王様から貰えるお金はたったの120ゴールド。

これではこんぼう(60G)買えば、革の服(70G)は買えない。かといって布の服(20G)を買えば、貰えるゴールドが少ない序盤だと、革の服が遠くなる……。

その前に、勇者ロトの子孫なのに『こんぼう』買って戦えとか、扱い酷くないか?

さらに安い武器は『たけざお』であり、これはもう武器というより、農民が一揆で使うような代物である。

ダトームの兵士は鎧一式と槍や剣を装備している。

この差はなんだと思った時、勇者ロトの子孫はたくさんいたのではないかと、考えた。

勇者ロトは伝説の人物

勇者ロトなんて、アレフガルドでは数十年以上、あるいは100年以上前の話である。

伝説の人物であり、本当にいたのかどうかも怪しい。

それでもラダトーム王はロトの子孫に頼るしかなく、竜王を倒せる人物を募集した。

最初はそれなりの装備を与えていたが『自称勇者ロトの子孫』がたくさん現れるようになり、結局、竜王を倒すどころか、連れ去れたローラ姫すら助けられない状況を招いた。

自称勇者ロトの子孫の中には、竜王を倒す志をもった者もいただろうが、大半は王様から貰った装備品を持ち逃げしてしまったのだろう。

結果、弱い装備品しか買えないだけのゴールドを渡して、様子を見ることになったのである。

主人公の境遇

最初、勇者ロトの子孫である主人公は、ラダトーム王の捜索隊に説得され、あるいはなかば無理矢理連れて来られたのではないか、ということも考えた。

しかし、王様との会話から察するに、主人公は自分から名乗り出た、というのが正しいだろう。

むしろ『勇者ロトの子孫』と名乗って、王様の前へ出て得をするようなことはなく、名乗り出る者がいなくなった。

そこへ主人公が勇者ロトの子孫を名乗り出た、といったところだろう。

とはいえ主人公は武器の扱いに慣れており、それなりの訓練はしていたと思われる。

『こんぼう』のような鈍器をモンスターに命中させるのは難しいし、『銅の剣』にいたっては、短剣の部類である。

リムルダールの町に兵士をしている友人がいるところを見ると、徴兵制のようなものが存在している可能性は高い。

ラダトームの王様…

ラダトーム王ラルス16世は、いかにも待っていたとばかりに、勇者ロトの子孫である主人公を迎えてくれる。

王様、本当は何人に、その台詞を言ったんですか……

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