ゲーム回想記9 ~FC版ファイナルファンジー/EP4 転機! クリアに向けて再始動~
ゲーム回想記9 ~FC版ファイナルファンジー/EP4 転機! クリアに向けて再始動~
やる気が起きない
後悔する日々が続いていた。
『ゲゲゲの鬼太郎2』の方が面白かったのではないか?
発売日が延びたのだから、待って貰うという選択肢は本当になかったのか?
どうしても、もう一度氷の洞窟に挑む気になれない。
それにもう一つ、当時の私には、よく判らない単語が数多くあった。
ステータスの回避率や、攻撃してダメージを与える時に、表示される2回ヒットなど、ほとんど判らないけど、何となくプレイしている感じであった。
ウエポンが攻撃力だというのも、説明書を読んでわかったくらいである。
ポーションや武器のレイピアすら、実際にどういう物なのか、知らなかったのである。
剣と魔法の世界=ドラゴンクエストの世界
序盤は「どうのつるぎ」さえあれば戦える。
というのが、当時の私の認識であった。
再始動のきっかけ
数日が過ぎたある日。
同じクラスのA君が、ファイナルファンタジーの話をし始めた。A君には、二つ上のお兄さんがいて、そのお兄さんが親に買って貰っらしい。
A君のお兄さん、RPGは好きなのだが、レベル上げが嫌いで、最初は弟のA君にレベル上げをさせていたらしいが、そのうちやらなくなってしまったらしい。
ちなみに、RPGのレベル上げを弟にやらせるというのは、よくあった。他にも姉や妹が『ダンジョンが怖い』という理由で兄弟にプレイさせるとかも、わりと聞く話であった。
私もFFを購入した話をすると、そのままFFの話で盛り上がった。
A君はお兄さんが先にプレイしていたのを見ていたという事もあり、かなり進んでいた。
海底神殿のボス『水のカオス・クラーケン』が強くて倒せなくて困っているという。
土のカオス→火のカオス→水のカオス、という順に倒していくので、当然、クラスチェンジはしている。
パーティー構成は
「ナイト(戦士)」
「忍者(シーフ)」
「赤魔道士(赤魔術士)」
「黒魔道士(黒魔術)」
であった。
A君の話だと、どうも「忍者」が弱いらしい。
私「でも、忍者いいなあ。シーフが忍者になるんやったら、オレもシーフいれとけば良かった」
A「オレも兄貴の見てなかったら、たぶん入れてないわ。なんか強そうやったから入れたけど」
私「そうやんなあ。シーフって、何なんやろ?」
A「オレも判らん。モンクは、カンフーとか少林寺やってそうな感じだから、だいたい判ねんけど」
私「うんうん。忍者になる前の人って、シーフ言うんかな?」
馬鹿の会話だと思わないで欲しい。
当時、本当に知らなかったのである。
攻略本が発売されて『シーフ=盗賊』という事を知ったのである。ゲーム雑誌も購入していたので、読み飛ばしていた可能性あるが……。
ドラクエよりも、FFの方が、ファンタジー関係の用語を、教えてくれた。
和英辞典やカタカナ辞典を、親にねだって買って貰ったのも、FFの中に出てくる、判らない用語を知る為であった。
私がFFで止まっていることを話すと、A君がどんな感じか見てみたいということで、私がA君の家へ遊びにいくことになった。
衝撃の事実
A君の家へお邪魔した私は、まず私の今の状況見てもらった。
「このメンバー(赤赤白黒)でここまで来てるのがすげぇ……」
最初にそう言い放った。
初見プレイの私にとって、戦士(ナイト)を使っていないので、その大変さはわからなかった。
氷の洞窟はA君がプレイするということになり、私もそれに同意した。
※友人宅の家にお邪魔しているので、こういうパターンは当時、よくあった。
最初に敵と遭遇した時である。
A君はいきなり強力な攻撃魔法を使ったのである。
初代FFの魔法は回数制であり、高レベルであれば回数も少ない。
当然、私は心配になってそのことを指摘するが、A君は
「ボスに使う魔法なんて、強い魔法が1つか2つあればいいって…4人もいるんだし……」
そう言ってのけたのである。
衝撃であった。
万が一のために、ボスまでは極力魔法を使わないようにしてプレイしていた。そもそも弱いので、基本は逃げるであり、逃げられない場合でのみ、魔法を使うようにしていたのである。
A君の言った通り、強力な魔法が2つあれば、4人いるので8回使える。
確かに十分なのである。
全体を見渡して魔法やアイテムなどを使っていく…というやり方を、私は初めて知ったのである。
いろいろな面で一歩先を行くA君のおかげで氷の洞窟で『ふゆうせき』を手に入れ、ついでに飛空艇も手に入れたのであった。
その次点で、失われていたFFに対するやる気は、戻っていた。
つづく
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