アークス第三者委員会設立までの経緯
◯真実の追及
アークス第三者委員会設立の発端は、真実の追及から始まっている。
今から約40年前(新光歴198年)、かつてダークファルス【巨躯】(エルダー)との戦いに前線部隊として参加したキャスト、HELLDIVERの持つ記憶と、アークスに伝えられている記録に相違がある。
HELLDIVERは、宇宙を旅するオラクル船団において、
軍部による統制は必要であり、それに相当するアークスが記録の改ざんを行うことは、認める立場にあった。
巨軀との戦いの改ざんは、アークスという組織の有用性、および拡大のために必要な処置であると認めていた。
それにフォトン能力を持たない一般人に、恐怖をあおったところで、統制が乱れて状況が悪くなることはあっても、よくなることはない。
だが、記録だけではなく、それが記憶にまで及んでいることに、HELLDIVERは懸念を抱いた。
◯改ざんはいつの間にか実行されていた
記憶の改ざんはいつのまにか行われていた。巨軀との戦いの真実を知るものは前線部隊で戦い、生き残った僅かなメンバーだけである。
十数年振りに、共に巨軀討伐に参加した戦友と再会した時、HELLDIVERは戦友の記憶が改ざんされていることに初めて気がついた。と同時に、自分の記憶が改ざんされていないことにも……。
その後、HELLDIVERは同じキャストでもある戦友にも連絡をとってみたが、やはり記憶は改ざんされていた。
「アークスは自分たちの都合で、オラクル全体への記憶改ざんを実行しているのではないか?」
そんな疑念を抱いたのである。
◯アークスの現状に懸念を抱く同志が集まる
HELLDIVERは自分が記憶の改ざんをおこなわれない要因に心当たりがあった。
それをs因子と仮定した。
HELLDIVERは独自の方法でs因子を持つアークスを探し出し、アークスに対する懸念を持つ同志を集めて、10番艦(ship10)に集結させた。
そのなかでも、マウツァーという同志を中心に据えた。
マウツァーはHELLDIVERと同じキャストであり、HELLDIVERがかつて着けていたパーツを元に考案された、旧型の戦闘仕様モデルであった。
後継モデルも考案されていたが、アークス上層部によって開発は中断され、なぜかマウツァー以外がそのことを覚えていないという状況であった。
集まった同志のなかには若者も多く、記憶の改ざんを経験している者は、マウツァーしかいなかったという事情もあった。
当初は『管理民主主義』という思想を掲げて活動し、裏で密かにアークス上層部に関する調査を行っていた。
◯HELLDIVERの収監
数年後、HELLDIVERが主催する集会に、アークスは六芒均衡を中心とした部隊を送り込み、HELLDIVERは捕らえら、収監された。
『管理民主主義の思想は危険であり、オラクル船団安全維持法に反する!』
という容疑であった。
明らかに理由は他にあると考えられた。
HELLDIVERはその後、ship10に戻ってくることはなかった。
◯アークス第三者委員会設立へ
HELLDIVER収監後、マウツァーがすぐに動いた。
同志数人を集め、アークスのチームを結成。その後数年間はアークスとして活動した。
アークスのチームとしての活動を続けることで、アークス内での仲間を増やし、アークス上層部へのルートも確保できる状況となった。
そこで今回、改めてアークスに対して公平な立場から調査および記録/報告することを目的としたチーム、アークス第三者委員会を設立する運びとなったのである。
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